タンナルビン「ヨシダ」
作成又は改訂年月日
2007年8月改訂(第5版)
*2005年6月改訂(第4版)
日本標準商品分類番号
872312
日本標準商品分類番号等
再評価結果公表年月(最新)
1981年8月
薬効分類名称
止しゃ剤
承認等
販売名
タンナルビン「ヨシダ」
販売名コード
2312001X1189
承認・許可番号
承認番号
(61AM)2716
商標名
Albumin Tannate
薬価基準収載年月
1961年1月
販売開始年月
1961年1月
貯法・使用期限等
貯法
遮光した気密容器
使用期限
ラベル等に記載
基準名
日本薬局方
タンニン酸アルブミン
組成
本剤は1g中、日局タンニン酸アルブミンを1g含む。
本剤はタンニン酸とたん白質との化合物であり、そのたん白質は乳性カゼインである。
性状
本剤は淡褐色の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。
本剤は、水、エタノール(95)にほとんど溶けない。
本剤は、水酸化ナトリウム試液を加えるとき、混濁して溶ける。
一般的名称
タンニン酸アルブミン
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
出血性大腸炎の患者
〔腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。〕
2.
牛乳アレルギーのある患者
〔ショックまたはアナフィラキシー様症状を起こすことがある。〕
3.
経口鉄剤を投与中の患者
〔「相互作用」の項参照〕
4.
本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
細菌性下痢患者
〔治療期間の延長をきたすおそれがある。〕
効能又は効果
下痢症
用法及び用量
タンニン酸アルブミンとして、通常成人1日3〜4gを3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
肝障害のある患者
〔肝障害を悪化させることがある。〕
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
併用禁忌の表
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
経口鉄剤
インクレミンシロップ、フェロミア、フェルム、フェロスレオン、フェロ・グラデュメット
経口鉄剤との併用により、相互に作用が減弱することがあるので併用しないこと。
鉄とタンニン酸が不溶性の塩を形成するため。
併用注意
(併用に注意すること)
併用注意の表
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
塩酸ロペラミド
塩酸ロペラミドの効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をあけるなど注意すること。
本剤が塩酸ロペラミドを吸着するためと考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、蕁麻疹、顔面浮腫等の過敏症状あるいは気管支喘息発作等の症状が発現した場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
その他の副作用の表
種類\頻度
5%以上又は頻度不明
長期・大量投与
注)
肝障害
消化器
便秘、食欲不振
注)長期又は大量投与を避けること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
薬物動態
内服した場合、腸に至ってはじめて膵液により徐々に分解し、タンニン酸を遊離する。タンニン酸は小腸で加水分解を受け没食子酸となり体内に吸収され、没食子酸、その0-メチル体及びそれらのグルクロニド、ピロガロールとして尿中に排泄される。
薬効薬理
タンニン酸は正常な皮膚にはほとんど作用しないが、表皮の剥離した皮膚に塗ると、たん白と結合し薄膜を形成して機械的に保護する。また、タンニン酸は、酸性並びに中性溶液で、その収れん作用を呈するが、本剤はタンニン酸アルブミンと結合し、かつ加熱して硬化処理を施してあるため水に溶解せず、口腔、胃では作用が現れない。腸に至って初めて徐々にタンニン酸を遊離し、全腸管にわたって緩和な収れん作用を及ぼし、しかも胃障害を起こすことがない。
取扱い上の注意
アルカリにより分解する。
包装
500g
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
日本公定書協会:第15改正 日本薬局方解説書C-2409 広川書店(2006)
2)
熊谷洋:臨床薬理学大系8、192 中山書店(1966)
3)
上條一也:グッドマン・ギルマン薬理書(1224) 広川書店(1977)
文献請求先
吉田製薬株式会社 学術部
〒164-0011 東京都中野区中央5−1−10
TEL 03−3381−2004
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*製造販売元
吉田製薬株式会社
埼玉県狭山市南入曽951