ビームゲン (0.25mL)/ビームゲン (0.5mL)
作成又は改訂年月
**2014年8月改訂(第18版)
*2014年3月改訂
日本標準商品分類番号
876313
日本標準商品分類番号等
再審査結果公表年月(最新)
1998年3月
効能又は効果追加承認年月(最新)
1990年1月
薬効分類名
ウイルスワクチン類
承認等
販売名
ビームゲン (0.25mL)
販売名コード
6313402A1030
承認・許可番号
承認番号
**22500AMX01249
商標名
Bimmugen
薬価基準収載年月
**2014年8月(一部限定適用)
販売開始年月
1988年6月
貯法・使用期限等
貯法
遮光して、10℃以下に凍結を避けて保存(【取扱い上の注意】参照)
有効期間
検定合格日から2年(最終有効年月日は外箱等に表示)
基準名
生物学的製剤基準
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
規制区分
劇薬
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
製法の概要及び組成・性状
製法の概要
本剤は、組換えDNA技術を応用して、酵母により産生されたHBs抗原を含む液にアルミニウム塩を加えてHBs抗原を不溶性とした液剤である。
組成
本剤は、1バイアル中に次の成分を含有する。
有効成分
HBs抗原(B型肝炎ウイルス表面抗原)
5μg
添加物
水酸化アルミニウム
0.125mg以下
添加物
ホルマリン(ホルムアルデヒド換算)
0.01w/v%以下
添加物
チメロサール
0.0025mg
添加物
塩化ナトリウム
2.125mg
添加物
リン酸水素ナトリウム水和物
0.645mg
添加物
リン酸二水素ナトリウム
0.11mg
製剤の性状
本剤は、振り混ぜるとき、均等に白濁する液剤である。
pH:5.5〜8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比):約1
含有する亜型:adr
販売名
ビームゲン (0.5mL)
販売名コード
6313402A2037
承認・許可番号
承認番号
**22500AMX01250
商標名
Bimmugen
薬価基準収載年月
**2014年8月(一部限定適用)
販売開始年月
1988年6月
貯法・使用期限等
貯法
遮光して、10℃以下に凍結を避けて保存(【取扱い上の注意】参照)
有効期間
検定合格日から2年(最終有効年月日は外箱等に表示)
基準名
生物学的製剤基準
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
規制区分
劇薬
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること
製法の概要及び組成・性状
製法の概要
本剤は、組換えDNA技術を応用して、酵母により産生されたHBs抗原を含む液にアルミニウム塩を加えてHBs抗原を不溶性とした液剤である。
組成
本剤は、1バイアル中に次の成分を含有する。
有効成分
HBs抗原(B型肝炎ウイルス表面抗原)
10μg
添加物
水酸化アルミニウム
0.25mg以下
添加物
ホルマリン(ホルムアルデヒド換算)
0.01w/v%以下
添加物
チメロサール
0.005mg
添加物
塩化ナトリウム
4.25mg
添加物
リン酸水素ナトリウム水和物
1.29mg
添加物
リン酸二水素ナトリウム
0.22mg
製剤の性状
本剤は、振り混ぜるとき、均等に白濁する液剤である。
pH:5.5〜8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比):約1
含有する亜型:adr
接種不適当者
(次の患者には投与しないこと)
(予防接種を受けることが適当でない者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
(1)
明らかな発熱を呈している者
(2)
重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
(3)
本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
(4)
上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能・効果
効能又は効果/用法及び用量
1.
B型肝炎の予防
通常、0.5mLずつを4週間隔で2回、更に、20〜24週を経過した後に1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。ただし、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
2.
B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
*通常、0.25mLを1回、生後12時間以内を目安に皮下に注射する。更に、0.25mLずつを初回注射の1箇月後及び6箇月後の2回、同様の用法で注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
3.
HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
通常、0.5mLを1回、事故発生後7日以内に皮下又は筋肉内に注射する。更に0.5mLずつを初回注射の1箇月後及び3〜6箇月後の2回、同様の用法で注射する。なお、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
用法・用量に関連する接種上の注意
1. 一般的注意
(1)
B型肝炎ウイルス母子感染の予防及びHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防には、抗HBs人免疫グロブリンを併用すること。
(2)
*B型肝炎ウイルス母子感染の予防における初回注射の時期は、被接種者の状況に応じて生後12時間以降とすることもできるが、その場合であっても生後できるだけ早期に行うこと
1)
。
(3)
本剤の3回目接種1〜2箇月後
2)3)
を目途に抗体検査を行い、HBs抗体が獲得されていない被接種者には追加接種を考慮すること。
2. 他のワクチン製剤との接種間隔
生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また、他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
* ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
接種上の注意
接種要注意者
(次の患者には慎重に投与すること)
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
1. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
2. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
3. 過去にけいれんの既往のある者
4. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
5. 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
6. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照)
重要な基本的注意
1.
*本剤は、
「予防接種実施規則」
及び
「定期接種実施要領」
に準拠して使用すること。
2.
被接種者について、
接種前に必ず問診、検温及び診察
(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
3.
本剤は添加物としてチメロサール(水銀化合物)を含有している。チメロサール含有製剤の投与(接種)により、過敏症(発熱、発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒等)があらわれたとの報告があるので、問診を十分に行い、接種後は観察を十分に行うこと。
4.
被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の
健康監視
に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の
異常な症状
を呈した場合には速やかに
医師の診察
を受けるよう事前に知らせること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
免疫抑制剤(アザチオプリン等)等との関係
免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者は免疫機能が低下しているため本剤の効果が得られないおそれがあるので、併用に注意すること。
副反応
承認時及び市販後使用成績調査時の総接種例数4,721例中469例(9.9%)に副反応が認められた。主な副反応は倦怠感、頭痛・頭重感、発熱、局所における疼痛、腫脹、硬結、熱感などであった。(再審査終了時)
重大な副反応
1.
ショック、アナフィラキシー
(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、顔面蒼白等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
2.
多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群
(いずれも頻度不明):症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
その他の副反応
過敏症
頻度不明
湿疹、そう痒、蕁麻疹
過敏症
0.1〜5%未満
発熱、発疹
局所症状
(注射部位)
0.1〜5%未満
疼痛、腫脹、硬結、発赤、そう痒感、熱感
筋・骨格系
頻度不明
関節炎、肩こり、背部痛
筋・骨格系
0.1〜5%未満
関節痛、筋肉痛
肝臓
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等
消化器
頻度不明
嘔吐、腹痛
消化器
0.1〜5%未満
嘔気、下痢、食欲不振
精神神経系
頻度不明
**眠気、めまい
、痙攣、しびれ感
精神神経系
0.1〜5%未満
頭痛
その他
頻度不明
**悪寒
、血小板減少症
その他
0.1〜5%未満
倦怠感、違和感
高齢者への接種
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への接種
妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には接種しないことを原則とし、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
接種時の注意
1.
接種用器具
(1)
接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用いる。
(2)
注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えなければならない。
2.
接種時
(1)
容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
(2)
注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
3.
接種部位
(1)
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。なお、同一接種部位に反復して接種することは避けること。
(2)
筋肉内注射に当たっては、組織・神経などへの影響を避けるため下記の点に注意すること。
(a)神経走行部位を避けること。
(b)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
臨床成績
1. B型肝炎の予防
4)
HBs抗原、HBs抗体及びHBc抗体が陰性の成人、小児を対象に本剤0.5mL(10歳未満0.25mL)の3回接種を行ったところ、96.3%(1,712/1,777)がHBs抗体陽性となった。
2. B型肝炎ウイルス母子感染の予防
5)
HBe抗原陽性の母親から生まれた新生児を対象に本剤0.25mLの3回接種を行ったところ、キャリア化予防率は96.4%(106/110)であり、生後12カ月時点でのHBs抗体陽転率は100%であった。
3. HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防
6)
汚染事故8例に対し、本剤を1〜3回接種した結果、経過中、全例ともAST(GOT)、ALT(GPT)に異常は認められず、B型肝炎発症も認められなかった。汚染源は8例ともHBs抗原陽性であり、うち5例はHBe抗原が陽性であった。
薬効薬理
感染により血中に入ったB型肝炎ウイルスは、肝細胞に取り込まれ増殖するが、あらかじめB型肝炎ワクチンを接種して能動免疫が獲得されていると、血中に迷入したB型肝炎ウイルスは肝細胞に取り込まれる以前に血流中で中和され、肝炎の発症が防御される。 B型肝炎ワクチンのチンパンジーを用いた抗体産生試験及びB型肝炎ウイルス感染防御試験においても、対象となったすべてのチンパンジーにHBs抗体の産生が認められ、十分な防御効果があることが報告されている
7)
。
取扱い上の注意
1.
保存時
誤って凍結させたものは、品質が変化しているおそれがあるので、使用してはならない。
2.
接種前
使用前には、必ず、異常な混濁、着色、異物の混入その他の異常がないかを確認すること。
3.
接種時
(1)
冷蔵庫から取り出し室温になってから、必ず振り混ぜ均等にして使用する。特に本剤は沈降しやすいので、吸引に際してはそのつどよく振り混ぜること。
(2)
一度針をさしたものは、当日中に使用する。
包装
5μg(0.25mL):1バイアル
10μg (0.5mL):1バイアル
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
*医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来) B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
2)
CDC:MMWR, 55 (RR-16):1, Dec 8, 2006 [R05215]
3)
厚生労働省:B型肝炎について(一般的なQ&A)改訂第3版(平成20年4月)
4)
矢野右人:基礎と臨床
21
(6) 2681,1987 [HBV00263]
5)
矢野右人:基礎と臨床
22
(9) 2633,1988 [HBV00448]
6)
石原義光ほか:基礎と臨床
22
(9) 2641,1988 [HBV00307]
7)
McAleer,W.J.et al.:Nature
307
178,1984 [HBV00118]
文献請求先
〈文献請求先・製品情報お問い合わせ先〉
アステラス製薬株式会社 営業本部DIセンター
〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
フリーダイヤル
0120-189-371
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
一般財団法人 化学及血清療法研究所
熊本市北区大窪一丁目6番1号
販売
アステラス製薬株式会社
**東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
保険給付上の注意
1.
「B型肝炎の予防」の目的で使用した場合は、保険給付の対象とはなりません。ただし、血友病患者に「B型肝炎の予防」の目的で使用した場合は、保険給付の対象となります。(平成2年3月30日付 事務連絡)
2.
「HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」及び「B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」の目的で使用した場合には保険給付されます。その場合の取扱いについては、下記のとおりですから、十分ご留意ください。
(1)「HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」の場合の取扱い
汚染の原因(適用範囲)
1)当該負傷を原因としてHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性血液による汚染を受けたことが明らかで、洗浄、消毒、縫合等の処置とともに抗HBs人免疫グロブリンの注射に加え、本剤の接種が行われた場合
業務上:労災保険適用
業務外:健康保険等適用
2)既存の負傷にHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性血液が付着し汚染をうけたことが明らかで、上記1と同様の処置が行われた場合
業務上:労災保険適用
業務外:健康保険等適用
(2)「B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」の場合の取扱い
1995年4月1日より、下記の診療については健康保険で給付されます。
1)HBs抗原陽性の妊婦に対する
・HBe抗原検査
2)HBs抗原陽性の妊婦から出生した乳児に対する
・HBs抗原・抗体検査
・抗HBs人免疫グロブリン投与及びB型肝炎ワクチン接種
(平成7年3月31日付 保険発第53号)
なお、妊婦に対するHBs抗原検査は妊婦健康診査の内容に含めて実施されます。
(平成9年4月1日付 児発第251号)