サワシリンカプセル125/ サワシリンカプセル250/ サワシリン細粒10%/ サワシリン錠250


作成又は改訂年月

**2014年4月改訂(第23版)

*2013年4月改訂

日本標準商品分類番号

876131

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
*2013年4月

再評価結果公表年月(最新)
カプセル250、細粒10%、錠250:2004年9月

効能又は効果追加承認年月(最新)
カプセル125、カプセル250、錠250:2013年2月
細粒10%:1983年3月

薬効分類名

合成ペニシリン製剤

承認等

販売名
サワシリンカプセル125

販売名コード

YJ(医情研)コード
6131001M1088

承認・許可番号

承認番号
22200AMX00974
商標名
Sawacillin Capsules 125

薬価基準収載年月

2011年3月

販売開始年月

2011年5月

貯法・使用期限等

貯法

湿気を避けて室温保存

使用期限

ケース等に表示(製造後3年)

注意

【取扱い上の注意】の項参照

基準名

日本薬局方

アモキシシリンカプセル

規制区分

処方せん医薬品

注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

有効成分(1カプセル中)

日局 アモキシシリン水和物 125mg(力価)

添加物

ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、赤色102号、黄色5号、青色1号

性状

剤形

硬カプセル剤

褐色/白色

外形

号数

3号

重量

約200mg

販売名
サワシリンカプセル250

販売名コード

YJ(医情研)コード
6131001M2300

承認・許可番号

承認番号
22000AMX01586
商標名
Sawacillin Capsules 250

薬価基準収載年月

2008年6月

販売開始年月

1975年1月

貯法・使用期限等

貯法

湿気を避けて室温保存

使用期限

ケース等に表示(製造後3年)

注意

【取扱い上の注意】の項参照

基準名

日本薬局方

アモキシシリンカプセル

規制区分

処方せん医薬品

注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

有効成分(1カプセル中)

日局 アモキシシリン水和物 250mg(力価)

添加物

ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、赤色102号、黄色5号、青色1号

性状

剤形

硬カプセル剤

褐色/白色

外形

号数

2号

重量

約370mg

販売名
サワシリン細粒10%

販売名コード

YJ(医情研)コード
6131001C1210

承認・許可番号

承認番号
22000AMX01585
商標名
Sawacillin Fine Granules 10%

薬価基準収載年月

2008年6月

販売開始年月

1975年1月

貯法・使用期限等

貯法

湿気を避けて室温保存

使用期限

ケース等に表示(製造後2年)

注意

【取扱い上の注意】の項参照

規制区分

処方せん医薬品

注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

有効成分(1g中)

日局 アモキシシリン水和物 100mg(力価)

添加物

クエン酸ナトリウム水和物0.5mg、安息香酸ナトリウム5mg、白糖、香料、バニリン、プロピレングリコール、デキストリン、黄色5号アルミニウムレーキ

性状

剤形

細粒

うすいだいだい色

におい

芳香がある

甘い

販売名
サワシリン錠250

販売名コード

YJ(医情研)コード
6131001F2026

承認・許可番号

承認番号
15400EMZ00930
商標名
Sawacillin Tablets 250

薬価基準収載年月

1981年9月

販売開始年月

1981年11月

貯法・使用期限等

貯法

湿気を避けて室温保存

使用期限

ケース等に表示(製造後3年)

注意

【取扱い上の注意】の項参照

規制区分

処方せん医薬品

注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

有効成分(1錠中)

日局 アモキシシリン水和物 250mg(力価)

添加物

白糖、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、サッカリンナトリウム水和物、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、香料、デキストリン、黄色5号アルミニウムレーキ

性状

剤形

素錠

うすいだいだい色

外形

表 

外形

裏 

外形

側面 

大きさ

直径
約10.0mm

大きさ

厚さ
約4.7mm

重量

約380mg

識別コード

250
SAW

一般的名称

アモキシシリン水和物

Amoxicillin Hydrate

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者

2.
伝染性単核症の患者[発疹の発現頻度を高めるおそれがある。]

原則禁忌

(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)

本剤の成分又はペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

1. サワシリンカプセル125、サワシリンカプセル250、サワシリン錠250

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ

〈適応症〉
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
成人:アモキシシリン水和物として、通常1回250mg(力価)を1日3〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:アモキシシリン水和物として、通常1日20〜40mg(力価)/kgを3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。

〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎〉

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、メトロニダゾールとして1回250mg及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

効能又は効果毎の用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

2.
高度の腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。(「薬物動態」の項参照)

3.
サワシリンカプセル125、サワシリンカプセル250あるいはサワシリン錠250をヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる場合、プロトンポンプインヒビターはランソプラゾールとして1回30mg、オメプラゾールとして1回20mg、ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg又はエソメプラゾールとして1回20mgのいずれか1剤を選択する。

2. サワシリン細粒10%

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ

〈適応症〉
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症

〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
成人:アモキシシリン水和物として、通常1回250mg(力価)を1日3〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:アモキシシリン水和物として、通常1日20〜40mg(力価)/kgを3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。

〈胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びラベプラゾールナトリウム併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びラベプラゾールナトリウムとして1回10mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

効能又は効果毎の用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

2.
高度の腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。(「薬物動態」の項参照)

効能又は効果に関連する使用上の注意

1.
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。

2.
特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。

3.
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。

4.
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
セフェム系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者

2.
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

3.
高度の腎障害のある患者(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「薬物動態」の項参照)

4.
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。]

5.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。

2.
本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
ワルファリンカリウム

臨床症状・措置方法
ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。

機序・危険因子
腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。

薬剤名等
経口避妊薬

臨床症状・措置方法
経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。

機序・危険因子
腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
総症例29,373例(カプセル、細粒)中1,888例(6.4%)に、臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主なものは、下痢・軟便595例(2.0%)、食欲不振513例(1.7%)、発疹472例(1.6%)、悪心・嘔吐367例(1.2%)等の自他覚的副作用とトランスアミナーゼ上昇14例(0.05%)等の臨床検査値の異常変動であった1)。(年次報告終了時:1977年12月)

〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎〉
胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
承認時までに行われた試験では430例中217例(50.5%)に、市販後の使用成績調査では3,491例中318例(9.1%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。また、外国で行われた試験では548例中179例(32.7%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。(再審査結果通知:2008年3月)

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用の場合
承認時及び市販後臨床試験では513例中273例(53.2%)に、市販後の高齢者に対する特定使用成績調査では473例中40例(8.5%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。(再審査結果通知:2009年3月)

*・アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びラベプラゾールナトリウム併用の場合
承認時までに国内で行われた試験では508例中205例(40.4%)に、市販後の使用成績調査では3,789例中166例(4.4%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。(再審査結果通知:2013年4月)

アモキシシリン水和物、メトロニダゾール及びプロトンポンプインヒビター併用の場合
承認時までに国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(用法・用量追加時:2007年8月)

胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症
承認時までに国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(効能・効果追加時:2010年6月)

ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
承認時までに国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(効能・効果追加時:2013年2月)

重大な副作用

1. ショック
ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. アナフィラキシー
アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. *中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群(各0.1%未満)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. 血液障害
顆粒球減少(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. 肝障害
黄疸(0.1%未満)、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇(各0.1%未満)等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6. 腎障害
急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

7. 大腸炎
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

8. *間質性肺炎、好酸球性肺炎
間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用

〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症の場合〉
過敏症注1)
0.1〜5%未満 
発疹

過敏症注1)
0.1%未満 
発熱

血液
0.1〜5%未満 
好酸球増多

消化器
0.1〜5%未満 
下痢、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛

菌交代症
0.1%未満 
口内炎、カンジダ症

ビタミン欠乏症
0.1%未満 
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

その他
頻度不明 
梅毒患者において、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身倦怠感、頭痛等の発現、病変部の増悪)が起こることがある。

〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の場合〉
消化器
5%以上 
下痢(15.5%)、軟便(13.5%)、味覚異常

消化器
1〜5%未満 
腹痛、腹部膨満感、口内炎、便秘、食道炎

消化器
1%未満 
口渇、悪心、舌炎、胃食道逆流、胸やけ、十二指腸炎、嘔吐、痔核、食欲不振

肝臓2
1〜5%未満 
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇

肝臓注2)
1%未満 
Al-P上昇、ビリルビン上昇

血液2
1〜5%未満 
好中球減少、好酸球増多

血液2
1%未満 
貧血、白血球増多、血小板減少

過敏症1
1〜5%未満 
発疹

過敏症1
1%未満 
そう痒

精神神経系
1%未満 
頭痛、しびれ感、めまい、眠気、不眠、うつ状態

その他
1〜5%未満 
尿蛋白陽性、トリグリセリド上昇、総コレステロールの上昇・低下

その他
1%未満 
尿糖陽性、尿酸上昇、倦怠感、熱感、動悸、発熱、QT延長、カンジダ症、浮腫、血圧上昇、霧視

〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の場合〉発現頻度は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター(ランソプラゾール、オメプラゾール又はラベプラゾールナトリウム)併用除菌治療の承認までの成績に基づいている。

その他の副作用の注意

注1)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

(1)
高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。

(2)
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦等:
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、動物試験(ラット)において、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、クラリスロマイシン(160mg/kg/日)及びランソプラゾール(50mg/kg/日)を併用投与すると、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。また、ラットにアモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上)、クラリスロマイシン(50mg/kg/日以上)及びラベプラゾールナトリウム(25mg/kg/日)を4週間併用投与した試験で、雌で栄養状態の悪化が認められている。]

2. 授乳婦:
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]

小児等への投与

〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を除く感染症の場合〉
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

適用上の注意

薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

1.
ラットにアモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)、ランソプラゾール(15mg/kg/日以上)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、ランソプラゾール(100mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。

2.
ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意:
ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

薬物動態

1. 血中濃度

(1) アモキシシリン水和物単独投与の場合

1)
カプセル250mg(力価)を空腹時単回投与すると、3.68μg/mLの最高血清中濃度が得られた2)。(「薬物動態の表」表1参照)

250mg(力価)単回経口投与時の血清中濃度(成人)

2)
本剤250mg(力価)を空腹時単回投与したときの最高血中濃度は腎機能正常例(2例)の3.5μg/mLに対し、慢性腎不全例(5例)では7.7μg/mLとなり、半減期はそれぞれ0.97時間、12.6時間であった3)

(2) アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
健康成人6例にアモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回400mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を同時に経口投与したとき、アモキシシリン水和物の薬物動態学的パラメータ(絶食下)は下表のとおりである。(「薬物動態の表」表2参照)
なお、3剤併用時の3剤各々の血中濃度は単独投与時の血中濃度とほぼ同様の推移を示す。
また、健康成人7例に3剤を同様の用量で同時に1日2回7日間反復経口投与したとき、薬物動態に変化は認められていない。
(注)「ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」においては、アモキシシリン水和物としての承認用量は1回750mg(力価)である。(「用法・用量」の項参照)

(3) アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用の場合
健康成人にアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回400mg(力価)及びオメプラゾールとして1回20mgの3剤を同時に1日2回7日間反復経口投与した場合、最終投与後のアモキシシリン水和物の血中濃度パラメータは下表のとおりである。(「薬物動態の表」表3参照)

(4) アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びラベプラゾールナトリウム併用の場合
健康成人にアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回400mg(力価)及びラベプラゾールナトリウムとして1回20mgの3剤を同時に1日2回7日間反復経口投与した場合、最終投与後のアモキシシリン水和物の血中濃度パラメータは下表のとおりである。(「薬物動態の表」表4参照)
ただし、投与第1日目及び第7日目は1日1回朝経口投与(絶食下)とした(計12回)。

2. 乳汁中移行
授乳婦6名に500mg(力価)単回経口投与後の乳汁中移行は投与後2〜6時間後でtrace〜0.6μg/mLであった4)5)

3. 代謝
ヒトの血中及び尿中には抗菌活性代謝物質を認めなかった6)

4. 排泄
カプセル250mg(力価)、500mg(力価)経口投与時の尿中排泄率はそれぞれ52.7%、46.2%であった2)。また、一部は胆汁中に排泄され、血清中濃度と胆汁中濃度を同時に測定した3例では胆汁中濃度のpeakは血清中濃度に比べて明らかに高かった7)

薬物動態の表

表1

測定時間 30分 1時間 2時間 4時間 6時間 
血清中濃度
(μg/mL) 
1.06 3.44 3.68 1.23 0.32 
測定症例数 46 56 56 54 54 

表2 3剤併用時のアモキシシリン水和物の薬物動態学的パラメータ

Tmax(hr) Cmax(μg/mL) t1/2(hr) AUC(μg・hr/mL) 
1.67±0.52 10.05±1.62 1.0±0.2 29.04±7.15 

Mean±S.D.


表3 3剤併用時のアモキシシリン水和物の薬物動態学的パラメータ

Tmax(hr) Cmax(μg/mL) t1/2(hr) AUC0〜(μg・hr/mL) 
4.2±1.1 5.6878±1.7574 1.15±0.14 27.069±10.002 

n=11(※:n=3)   Mean±S.D.


表4 3剤併用時のアモキシシリン水和物の薬物動態学的パラメータ

Tmax(hr) Cmax(μg/mL) t1/2(hr) AUC0〜12(μg・hr/mL) 
1.63±0.37 9.86±2.79 1.09±0.19 25.82±5.41 

n=19(※:n=16)   Mean±S.D.


臨床成績

〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
1,335例の一般臨床試験(カプセル、細粒)における成績概要は次のとおりである。(「臨床成績の表」表5参照)また、3種の二重盲検比較試験においても本剤の有用性が認められている8)

〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした除菌の臨床試験(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾールの3剤療法)における除菌率は下表のとおりである。(「臨床成績の表」表6、7参照)
※培養法及び組織診断法の結果がいずれも陰性

なお、米国及び英国で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注)においても、同程度の成績が認められている。
注)各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項参照)
米国:アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を1日2回、10日間又は14日間経口投与
英国:アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回250mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を1日2回、7日間経口投与

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用の場合
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験における除菌率は下表のとおりである。(「臨床成績の表」表8参照)

なお、海外において、活動期又は瘢痕期の十二指腸潰瘍患者、活動期の胃潰瘍患者を対象とした試験注)においても、同程度の成績が得られている。
注)各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項参照)
アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びオメプラゾールとして1回20mgの3剤を1日2回、7日間経口投与

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びラベプラゾールナトリウム併用の場合
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験における除菌率は下表のとおりである。(「臨床成績の表」表9参照)

なお、海外で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の胃・十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注)においても、同程度の成績が得られている。
注)各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項参照)
アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びラベプラゾールナトリウムとして1回20mgの3剤を1日2回、7日間経口投与

臨床成績の表

表5

疾患名 有効率:
有効以上(%) 
有効率:
やや有効以上(%) 
皮膚感染症:表在性皮膚感染症(毛嚢炎、膿痂疹) 23/35(65.7) 34/35(97.1) 
皮膚感染症:深在性皮膚感染症(せつ、ひょう疽、蜂窩織炎等) 52/68(76.5) 59/68(86.8) 
皮膚感染症:リンパ管・リンパ節炎 8/9(88.9) 8/9(88.9) 
皮膚感染症:慢性膿皮症(感染粉瘤、膿瘍、膿皮症、ざ瘡) 19/29(65.5) 25/29(86.2) 
外科・整形外科領域感染症:外傷・熱傷及び手術創等の二次感染 11/20(55.0) 15/20(75.0) 
外科・整形外科領域感染症:びらん・潰瘍の二次感染 3/7(42.9) 5/7(71.4) 
外科・整形外科領域感染症:乳腺炎 7/10(70.0) 8/10(80.0) 
外科・整形外科領域感染症:骨髄炎 6/9(66.7) 6/9(66.7) 
呼吸器感染症:咽頭炎 9/10(90.0) 9/10(90.0) 
呼吸器感染症:扁桃炎 80/95(84.2) 82/95(86.3) 
呼吸器感染症:気管支炎 34/44(77.3) 38/44(86.4) 
呼吸器感染症:肺炎 58/68(85.3) 61/68(89.7) 
尿路感染症:膀胱炎 215/270(79.6) 217/270(80.4) 
尿路感染症:腎盂腎炎(腎盂腎炎、腎盂炎) 41/63(65.1) 43/63(68.3) 
尿路感染症:前立腺炎 16/19(84.2) 16/19(84.2) 
尿路感染症:精巣上体炎(副睾丸炎) 2/2(-) 2/2(-) 
淋菌感染症 59/68(86.8) 59/68(86.8) 
婦人科感染症:子宮内感染 27/35(77.1) 27/35(77.1) 
婦人科感染症:子宮付属器炎 31/38(81.6) 32/38(84.2) 
婦人科感染症:子宮旁結合織炎 2/4(-) 2/4(-) 
眼科感染症:涙嚢炎 2/4(-) 4/4(-) 
眼科感染症:麦粒腫 20/32(62.5) 26/32(81.3) 
耳鼻科感染症:中耳炎 44/54(81.5) 45/54(83.3) 
歯科・口腔外科領域感染症:歯周組織炎(歯槽骨炎、歯根膿瘍) 11/14(78.6) 11/14(78.6) 
歯科・口腔外科領域感染症:歯冠周囲炎(智歯周囲炎) 9/14(64.3) 12/14(85.7) 
歯科・口腔外科領域感染症:顎炎(顎骨周囲炎、急性顎炎) 12/18(66.7) 16/18(88.9) 
猩紅熱 42/43(97.7) 43/43(100) 

表6 胃潰瘍における除菌率(7日間経口投与)

各薬剤の1回投与量 投与回数 除菌率 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 200mg(力価)
ランソプラゾール 30mg 
2回/日 87.5%
(84/96例) 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 400mg(力価)
ランソプラゾール 30mg 
2回/日 89.2%
(83/93例) 

除菌率は基本解析対象集団を対象とした


表7 十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)

各薬剤の1回投与量 投与回数 除菌率 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 200mg(力価)
ランソプラゾール 30mg 
2回/日 91.1%
(82/90例) 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 400mg(力価)
ランソプラゾール 30mg 
2回/日 83.7%
(82/98例) 

除菌率は基本解析対象集団を対象とした


表8 胃潰瘍・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)

各薬剤の1回投与量 投与回数 除菌率:胃潰瘍 除菌率:十二指腸潰瘍 除菌率:計 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 400mg(力価)
オメプラゾール 20mg 
2回/日 75.9%
(44/58) 
81.8%
(45/55) 
78.8%
(89/113) 

( )内は例数


表9 胃潰瘍・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)

各薬剤の1回投与量 投与回数 除菌率:胃潰瘍 除菌率:十二指腸潰瘍 除菌率:計 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 200mg(力価)
ラベプラゾールナトリウム 10mg 
2回/日 87.7%
(57/65) 
83.3%
(45/54) 
85.7%
(102/119) 
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 400mg(力価)
ラベプラゾールナトリウム 10mg 
2回/日 89.7%
(61/68) 
87.8%
(36/41) 
89.0%
(97/109) 

( )内は例数


薬効薬理

1. 抗菌作用

(1)
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属等のグラム陽性菌、及び淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌等のグラム陰性菌に対し抗菌作用を示す。作用形式は殺菌的であり、殺菌作用はアンピシリンより強い9)〜12)

(2)
ヘリコバクター・ピロリに対する作用

1)
殺菌的な抗菌作用を示す。

2)
アモキシシリン水和物とクラリスロマイシンとの併用における抗菌力には、相乗又は相加作用が認められ、いずれの菌株においても拮抗作用は認められていない。

2. ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対するアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビターの3剤療法

(1)
アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンともにランソプラゾールとの併用により、経口投与後の胃組織中濃度の上昇が認められる(ラット)。

(2)
プロトンポンプインヒビターの強力な胃酸分泌抑制作用により胃内pHを上昇させることにより、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの抗菌活性が高まると考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
アモキシシリン水和物(Amoxicillin Hydrate)

略号
AMPC

化学名
(2S,5R,6R )-6-[(2R )-2-Amino-2-(4-hydroxyphenyl)acetylamino]-3,3-dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylic acid trihydrate

構造式

分子式
C16H19N3O5S・3H2O

分子量
419.45

融点
約195℃(分解)

性状
アモキシシリン水和物は白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。

取扱い上の注意

注意
錠剤は吸湿性のため防湿包装をしている。服用直前に錠剤を取り出すよう注意のこと。
(注:加湿虐待条件下で錠剤の外観変化がみられる。)

包装

カプセル125:100カプセル(10カプセル×10)

カプセル250:100カプセル(10カプセル×10)

カプセル250:500カプセル(10カプセル×50)

細粒10%:100g

細粒10%:1g×100包

錠250:100錠(10錠×10)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
厚生省薬務局:医薬品副作用情報 No.32,1978[R-05135]

2)
松本文夫:第21回日本化学療法学会総会シンポジウム Amoxycillin,1973[SAW-05134]

3)
楠 信男 他:日本化学療法学会雑誌 26 (3):311,1978[SAW-00744]

4)
古谷 博 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1752,1973[SAW-00180]

5)
青河寛次 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1780,1973[SAW-00184]

6)
村川武雄 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1399,1973[SAW-00115]

7)
古沢悌二 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1624,1973[SAW-00161]

8)
日本化学療法学会雑誌 21 (8),1973を中心に集計

9)
三橋 進 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1355,1973[SAW-00113]

10)
小酒井望 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1359,1973[SAW-00133]

11)
中沢昭三 他:日本化学療法学会雑誌 21 (8):1375,1973[SAW-00135]

12)
山口恵三 他:日本化学療法学会雑誌 37 (S-2):97,1989[SAW-02506]

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

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*〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

0120-189-371

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製造販売
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